この記事の要点
- 休憩の取り方が仕事の集中に良い影響を与える可能性があるという報告があります。
- エビデンススコアは28であり、信頼性は非常に限定的です。
- 仕事中の休み方やリフレッシュの方法を検討している人に役立つ情報です。
休憩の取り方とは、作業の合間に一時的に活動を中断して行う休息のことです。
一般的には、身体や精神の回復を目的として、業務のプロセスの中で行われるものとして扱われます。
仕事中に少しだけ手を止めることは、その後の業務にどのような影響を与えるのでしょうか。休憩の取り方は仕事の集中に良い影響があるという研究が報告されています(研究4件、信頼性は非常に限定的)。
ある研究では、業務中に短時間で行う小休止(マイクロブレイク:仕事の合間に数分程度で行う短い休み)について調査が行われました。71名のコールセンター従業員を対象とした、2週間にわたる経験サンプリング(日常の特定のタイミングで気分や行動を記録する手法)を用いた研究です。その結果、リラクゼーションや社会的な交流、あるいは認知的マイクロブレイクが仕事中のポジティブな感情を高め、それが販売成績に繋がる可能性が示唆されました。つまり、小さな休みが心の持ちようを変えるかもしれません。
一方で、座りっぱなしの時間が続く場合の調査では、持続的な注意力に変化が見られないという報告もあります。20名のオフィスワーカーを対象としたこの研究では、長時間のデスクワークによる影響について調べられました。休憩の内容や取り方によって、集中力への関わり方は異なると考えられます。
具体的にどのような休み方が注目されているのか見ていきましょう。医療従事者を対象とした小規模な研究では、短時間の運動が注意力の向上に関わることが報告されています。
この研究は、(参加者をランダムに分けて効果を比べる、信頼性の高い研究方法)の手法を用いて行われました。27名の医療従事者が参加し、週に3回、10分間の運動を行う条件が検討されています。その結果、情報を取捨選択する力や物事を順序立てて進める力といった機能の向上に関わることが示されました。つまり、体を動かす休憩は頭の使い方にも影響を及ぼす可能性があります。
また、マインドフルネス瞑想(今この瞬間の状態に意識を向ける練習)を取り入れた休み方も研究されています。これは精神的なリフレッシュを目的としたものです。
休み時間の過ごし方が結果を左右するのかについても検討されています。休憩中の短いマインドフルネス瞑想は、仕事の回復感や落ち着きを高めることが示唆されています。
看護師の方々を対象とした38名が参加した研究では、通常の休憩と比較して、瞑想を取り入れた場合の傾向が調べられました。その結果、休憩による仕事の回復感が高まり、その後の落ち着きやエネルギー量に良い影響を与えるという報告があります。ただし、注意力の低下を防ぐ効果については、特定の制約がある場合に限られるという結果も出ています。つまり、人や環境によって結果は異なると考えられます。
| 研究 | デザイン | 対象者数 | 期間 | 主な結果 |
|---|---|---|---|---|
| The Journal of applied psychology(2018・PMID:29595289) | その他の研究デザイン | 71名 | 14日間 | 良い影響が報告された |
| Journal of functional morphology and kinesiology(2024・PMID:38921638) | ランダム化比較試験(RCT) | 27名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Workplace health & safety(2024・PMID:39193842) | その他の研究デザイン | 38名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| International journal of environmental research and public health(2018・PMID:30087262) | その他の研究デザイン | 20名 | 不明 | 明確な関連は見られなかった |
どんな人を対象にした研究?
対象者の合計は156名で、内訳はコールセンターの従業員71名、医療従事者27名、高齢者看護師および病院勤務の看護師38名、オフィスワーカー20名です。
研究の対象に様々な職種が含まれているため、自身の働く環境や状況が対象者に近いかを確認する材料となります。
注意点・限界
研究の数は4件であり、情報の信頼性は非常に限定的であることが示されています。
研究デザインについては、ランダム化比較試験(RCT)は1件のみで、その他の手法を用いた研究が含まれています。
また、オフィスワーカーを対象とした研究では、持続的な注意に変化が見られなかったとする報告もあり、結果にばらつきがあることが示されています。
休憩の取り方は仕事の集中にどのように影響しますか?
休憩の取り方が仕事の集中に良い影響を与えるという研究が報告されています。ただし、その信頼性は非常に限定的です。
どのような休憩の取り方が検討されていますか?
休憩中に短いマインドフルネス瞑想を行うことや、10分間の運動を週に3回行うことなどが検討されています。これらは注意力の向上に関連するという報告があります。
休憩の取り方はすべての状況で同じ結果になりますか?
オフィスワーカーを対象とした研究では、持続的な注意に変化が見られなかったという報告があります。職種などによって結果が異なる可能性があります。
休憩の取り方は仕事の集中に関わる可能性があります。今回の調査では、エビデンススコアは28で、研究数も4件と少ないため、信頼性は非常に限定的である点に注意が必要です。人によって結果が異なる場合もありますので、自分に合った休み方を見つけるための参考にしてください。セルフチェック診断で自分の現状を振り返ってみませんか?

